禁煙はなぜむずかしいのか?
タバコにはニコチンが含まれている。
一般的によく知られていますが、ではニコチンにはどんなはたらきがあるかご存知でしょうか?
ニコチンは、脳内で快楽を感じさせるドパミンを放出させる作用があります。
喫煙者がタバコの喫煙によりにニコチンを摂取すると、ドパミンのはたらきにより、一時的な快感や覚醒作用を得られますが、その後30分程度でニコチンの血中濃度が低下し、不安感やイライラ感などの不快感を生じます。
このため再度ニコチンを摂取したいという欲求に駆られ喫煙が常習的になっていきます。
常習的な喫煙者は、ニコチンへの欲求が生じるため、自らの意思で禁煙することは困難となります。
ニコチン依存のメカニズム
ニコチンは、タバコの喫煙により摂取され数秒ほどで脳内に達します。
脳内でニコチンは「ニコチン受容体」と結合し、快楽を感じさせるドパミンを放出させます。
これにより、リラックスできる・やる気が出る・疲れが取れるなど感じ方は様々ですが、快心を得ることができます。
しかしその後、ニコチンと結合したニコチン受容体の数が減少していくと、神経伝達が低下した状態となり、イライラや不安感などの離脱症状を生じます。
離脱症状が現れるとニコチンへの欲求が高まり、ニコチンの「離脱症状→欲求→摂取」という悪循環の図式ができあがります。